目的で探す

有田の時間

再 会

2014年08月23日

有田観光協会 at 14:30  | Comments(0)


 最近は有田駅にお見えの外国のお客さまも、有田の名所が掲載されているガイドブックをお持ちになっていて、ココへ行きたいとおっしゃることも多いですので、意外にご案内が容易なこともあります。
 けれども、目的地をおっしゃってても、なかなか目的地がどこなのかが分かりにくいこともあったりします。お恥ずかしながら、モタツキの失敗談を少々~。




 つい先日、若い西洋からと思える男性の方が案内所にお見えになり、「オキ」へ行きたいとおっしゃいます。オキ!?、どこだろうと思いながらアルファベットでの記入をお願いしましたら、やはりOKI。沖の島!?、ウ~ン、ウ~ン、あァ、そうだ、以前同じようなことがあって地図をお見せし、小城ですか?と確認したら久保田駅で乗り換えのその町だったこともあり、今回もそれをお見せしたんですが、・・・どうやら的ハズレ。
 あ~ァ、ひょっとしたら、今日は8月18日。十八夜の「大木」かも!!。遅きに失した感の、そのとおり。決め手は花火。でもまだ午後一時、それまでは時間が・・とは思ったんですが、取りあえずMRの大木駅までのご案内をしたのでした。実は十八夜が、有名な外国のガイドブックにも掲載されてる事を知ったのはまさに ‘あとの祭り’ 。けれども、確かに掲載されてもおかしくない独特の歴史的な重みを持ってる祭り、それが十八夜のように私も思っています。




 メイン会場は、李参平の過去帳の存在でも知られる真言宗名刹 『龍泉寺』。どうやらこのお祭りの起源は、江戸中期、元禄時代から続く「雨乞い浮立」のようです。幕末明治期に“どてまかしょ”で知られる「喧嘩浮立」へと変わるようですが、メインイベントの仕掛け花火である “じゃーもん(台物)” には、雨乞いを彷彿とさせる独特の雰囲気があるように感じます。道行き浮立から、若衆が水を浴びながら激しく何度もぶつかり合う “どてまかしょ” へ続き、段々と激しさを増して行く笛、太鼓、鉦、地囃子の演奏。それから、寺境内の池に仕掛けられた花火、そして遂にメインイベント “じゃーもん” への点火。ココで祭りは最高潮に達します。そしてその後、遠くから打ち上げられる花火で幕。
 十八夜の魅力、それは次から次へと狭い空間で催される重層的なイベント、劇場での一連のお芝居を観るような感動をすら私は感じるんですが、皆さまはいかがでしょうか?。



 さて、長くなりましたが・・(笑)、昼間の出来事などすっかり忘れ、私はその十八夜へ出かけ町外から連れて来た孫たちに、たくさん出ている境内の夜店で、ヤレかき氷だとかそんなものを買ってあげたりし、さァ、いよいよはじまるかナと、たくさんの観衆の中で期待して待ちます。やっぱりこういう時の気持ちってもんは、本当にワクワクして楽しいもんですネ、年甲斐もなく・・・(笑)。そして、見事な笛等の演奏、太鼓さばきにひととき感動していたのでした。
 ・・と、その時、大勢の人の群れの中で二人の外人さんとチョットすれ違ったかと思うと、一人の方が頭を下げ幾分ニコッとされた気が・・・。アッ!と思い、すぐ振り返ってお声をかけたのが、まさに昼間に駅にお見えの方だったのでした。そして、今しがた終わった浮立の演奏に大層興奮されてたように見え、みると、あァ良かったと何となく帰り支度をされてる風。いよいよ始まる “じゃーもん” を見てもらわなくっちゃ~と瞬時に思った私は、今からメインイベントです!!みたいな風に伝えたのでした。そんな事、とうにご存知だったかも知れませんが、まァ、ココに至っても日頃の習性か、ご案内に走ったわけでありました・・(笑)。最後までいらっしゃったようで、握手してお別れした次第です。駅でウッカリお尋ねするのを忘れていて、そのとき初めてオランダからお見えだった事をお聞きしたんですが、それがその日の私の仕事が真に終了した瞬間だったのかも知れません。                                                              
                                                                     






[一連の催事を息を飲んで見守る、たくさんの人たち。]




[見事な大太鼓の打ち手は、休む間もなく次々と交替。]



                          

[本堂から “じゃーもん” が運び出された後、点火。]



[そして、見事なクライマックスへと。]
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雨の中で

2014年08月05日

有田観光協会 at 15:16  | Comments(0)

 
 夏本番!!と思いきや、台風の影響で雨続きの毎日ですね~ェ、いやはや!!(笑)。しかもコンスタントに降っています。
 このコンスタントというのが曲者で、まるで梅雨のぶり返し様。今年の梅雨は雨が少なく・・・なんて思ってたら、何とその後雨が全国的に豪雨となったり・・・猛暑となったりで、本当に日本列島大変のようです。
 というわけで、ココ有田駅の観光のお客さまも街中移動もなかなか難儀のようです。特に県外や国外からのお客さまは、計画してお見えの方もあるようで、もうチョット天気が良かたらなァ~と思うことも多々あります。


 とはいいましても、ココ有田の伝統的街並みの中でも確かに夏にあっても涼しい風を感じられるところがあるような気がします。
 風に揺れる風鈴、そして街中で展示されてますウインドウディスプレイ。
 つい先日、『第10回有田ウインドウディスプレイ甲子園』の優秀作品の発表があったようですが、古い有田の街中にあって、若い高校生の新鮮な感性がこの街に何か涼しい風を運んでくれてるように思います。一通り私も全カ所廻ってみましたが、何かしら爽やかな空気を感じました。


 その後、観光ガイドでもあります私は、たまたま東京からのお客さま数名を街中散策でご案内しながら内山地区を散策したのですが、特に何もこの事に触れてはなかったんですが、ディスプレイをたまたまご覧になった方が、 「おしゃれに展示されてますね~ェ」 と大層感心されます。そこですかさず私は、「実は高校生がディスプレイしてるんですョ~」と一言!!。「あ~ァ、だから何か新鮮なんですネ~」とのご感想。
 古くからの有田の街に新鮮な感性が確かに生まれている。あァ、そこから涼しい風が吹いて来るんだなァ~~と。
やっぱりこういうところから、有田も少しずつ変わって行けるんじゃなかナ~とも。
 そして、そこへお客さまの極め付け。「有田も頑張ってますネ!!」・・・私の心中お察しアレ・(笑)。
  
                                                                                                                                                                 
 
 
 
                                                                         

                                                                            


 





 

 
 ところで、同じ‘雨の中’、小学生を中心として例年行われている夏休み企画 、『歴史の川ざらい~ベンジャラを探そう~』なる催しに他日参加しました。
 以前このブログでもご紹介しましたが、これは町の歴史民俗資料館や教育委員会の企画なんですが、何と言っても有田の町は歴史の宝庫。川辺に落ちてるベンジャラ(陶片)にも長い歴史があります。
 まァ、再三感心するのは小さな陶片を一目見ただけで、学芸員の方がそれが作られた時代を瞬時に区分けされること。まァ本当にお見事の一言につきます!!。「ハイ、これは350年前。それは300年前のものです。」・・・等々(笑)。
 
 それにしても、普通の川の中でこんなに歴史を感じられる町、有田。考えてみれば、こんな町は他にないんだよね~ェ。焼き物が産業として発達したこの町ならではのこと、目の当たりに磁器の発祥を物語る350年以上前の陶片が身近に落ちてるなんて、他じゃやっぱりあり得ない!!。歴史が身近にある町に住めてすばらしいなァと思います。子供たちにとってもきっと好い事だろうなァ~と感じています。
 
 (※ もちろん、べんじゃら(陶片)は貴重な文化財ですので、自由な持ち出しは法律で禁止されてますので、充分注意が必要ですョ。)








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