『 輪島塗と今右衛門 』展、只今「今右衛門古陶磁美術館」にて好評開催中!!(5月26日迄)。
有田町の「今右衛門古陶磁美術館」2Fにて、現在、『 輪島塗と今右衛門 』展が開催されています(5月26日(日)迄)。そこでは、次のような言葉が添えられています。
“日本の数ある伝統工芸の中で特に輪島塗と色鍋島は、長い歴史と細分化された制作工程を経て完成するという共通点があります。” “今年一月に輪島塗の産地を襲った能登半島地震では、甚大な被害とともに多くの輪島塗の工房も大きな打撃を受けました。” このため、“今右衛門古陶磁美術館では、陶磁器をはじめとする日本の伝統美を広め、未来へと伝える文化施設として輪島の伝統産業を支援するために本展を企画いたしました。”と、今回の展示の趣旨に触れられています。
先日、私もこの企画展を観に行ってまいりました。輪島塗の歴史を覗いてみますと、輪島地方で漆器が始まったのは縄文時代とのことのようですが、江戸時代の前期に伝統技法が確立され、江戸中期にその美が発揮される「沈金」の技術で大きく発展し、後に蒔絵へも加わりその技術が守り続けられてきたようです。そういう意味では、そこには江戸中期における色鍋島の、美の発展との共通点もまさに見いだせるように思われます。
最近では、平成9年に、色鍋島今右衛門技術保存会と輪島の漆器工房が共同企画で作品の制作などもなさっていて、輪島塗と今右衛門との深い縁を感じられているようです。
[色鍋島菊唐花文菓子器]
また、今右衛門家では、お客様へのお茶等の接遇で、色絵磁器の煎茶碗と輪島塗の盆や茶托の取り合わせを常とされているとのことで、そこにも両者の自然な結びつきが感じられ、とても興味深く思われました。
ご興味がおありの方は、ぜひ今回の企画展をご覧になられ、“今右衛門家に伝わる輪島塗と色絵磁器の歴史ある伝統美のコラボレーション”をお楽しみになられてはいかがでしょうか。
(月曜休館・ 曜日で開館時間に変更。 火~金 13時00分~16時00分、土・日 10時30分~16時30分)
[画像はチラシより掲載させて頂きました。]
(山)