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有田の時間

『有田陶磁美術館』 から 「有田館」へ

2012年12月13日

有田観光協会 at 13:48  | Comments(0)
 
 
 「辻精磁社」を背に、左に「小路庵」を通り過ぎて表通りへ続く小路は、“柿の木小路(かきのきしゅうじ)”と呼ばれている石畳の小路で、昔この辺りに柿の木があったとも云われています。
 さて、表通りへ出て今度は右に曲がり、方角としては西の方へ向かうこととします。程なく右方向に開けた路地が見え、その正面には有田商工会議所の建物と右手前に『有田陶磁美術館』が現れます。



[正面の有田商工会議所の右方に、有田陶磁美術館]


                     [有田陶磁美術館]
 

 
 この美術館は町営で、元々明治7年建造の焼き物の倉庫を利用し、昭和29年(1954年)に開館したものです。
 次の写真は、来る2016年の有田焼創業400年パンフの一面を飾っているものですが、ここに写されている大皿の磁器が、まさにココ『有田陶磁美術館』所蔵の目玉の一つである [ 染付有田皿山職人尽し絵図大皿 ] です。


  [2016年有田焼創業400年パンフ]
 
 
 よくもまァ、このように、職人の作業過程等の見事な絵皿を残してくれたものだと‘先達に感謝’すると共に、また、よく大事にされて今日まで伝わったものだとその‘奇跡に感謝’したい気持ちです。この館のもう一つの目玉、[ 色絵狛犬 ]と共に、佐賀県重要文化財に指定されています。‘一見の価値あり’のお宝と思いますョ・(笑)。
 
 ココは1階と2階に分かれていて、1階は主として江戸初期~幕末までの有田焼<‘古伊万里’>と将軍献上や大名贈答品としての有田焼<‘鍋島’>、2階は明治以降の有田焼、景徳鎮(中国)やマイセン窯(ドイツ)等の焼物が展示されています。
 さすがに元倉庫だけあって、階段の上り下りや2階を歩くときに鳴る板張りのキシミ音は、ココ独特の味わいでもあり、歴史を感じ取ることが出来るかも知れませんねネ・(笑)。 <入館料、100円(大高生50円、小中生30円、なお20名以上は団体割引有)全ての月曜日、及び年末年始休館>




                  [右前方に有田館を望む]

 再び表通りに戻り右折しましたら、右前方に「有田館」の案内版が見えて来ます。そうです、ココの地名は“札の辻”と云い、東西に長い‘ウナギの寝床’でのウナギの(おへそ)にあたる所と云ってもいいかも知れません。江戸期からの焼物焼成の中心地域、内山地区の地理的にも中心に位置したところです。
 “札の辻”という地名は、全国にあるようですネ。共通していますのは、‘お札が立てられていた四つ角’という意味の名残りのようで、有田のそれは、江戸期において、北の方角約200Mの所にあった皿山代官所(現在の森病院の敷地にかつて存在)のお触書の立札が、この交差点に立てられてたことによるものと聞きます。
 現在はその中心地に、コミュニティープラザ、「有田館」があります。     
                                                            
                                                             山ちゃんズ、山口♂happy01でした。



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