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有田の時間

『三右衛門 』トークショー in 九州陶磁文化館

2022年11月24日

有田観光協会 at 16:24  | Comments(0)
 

 
 先般、九州陶磁文化館で開催された「伝統工芸のチカラ」展にちなんで開催された、佐賀県を代表する三右衛門さん(十四代中里太郎右衛門さん、十四代今泉今右衛門さん、十五代酒井田柿右衛門さん)のトークショーは、なかなか普段は知ることがない、唐津焼と有田焼を代表する三右衛門さんのお話が同時に聞けてとても楽しいものでした。司会をなさった当館学芸課長の藤原さんも、幅広い話題を上手く引き出しておられ、くつろいだ雰囲気で話が進んで行きました。
 
 それぞれの三右衛門さんの先代や先々代のお話から始まり、楽しいひとときを過ごさせて頂きました。特に印象深かったのは、先々代位のときには、互いに三右衛門さんの作品を批判してたりもしていたと十四代今右衛門さんからお聞きしたときなどは、確かにその時代にはさもありなんと忌憚なき交わりなども想像出来て、当時の大らかな時代を想像できました。以前読んでた十三代柿右衛門さんの本、『赤絵有情』か何かにも、かなり自由を謳歌されてる十三代のご様子も感じられたようにも思いましたし、その頃の時代感に思いを馳せたりもしました。きっと気さくな交わりがあったんではないか等と想像しました。
 太郎右衛門さんのお話では、現、二右衛門さんを唐津の陶房にお招きされ食事を共にされた旨お聞きし、現在でも年長の太郎右衛門さんを中心に交流をされてる様子も分かり、意見交換なさっているのが頼もしくも感じられたものでした。また、先代の太郎右衛門さんも 『古唐津美術館』 の建立を望んでおられましたが、当代太郎右衛門も蒐集された古唐津を市へ寄贈なさっているとのこと。同じお気持ちの様子が感じられました。そういえば、20数年前、佐賀新聞に古唐津美術館開設を旧唐津銀行の建物にとの投稿をしたことがありましたが、未だ美術館建設そのものの実現とはなってないようで道のりは遠いようです。肥前のやきものを愛するものとしても個人的にも実現して欲しいものだと思いました。
 最後にそれぞれの三右衛門さんが向かわれる方向もお聞きし、ますます佐賀県を代表するやきものがどう発展していくのか楽しみだと思った次第です。今後ともこのようなトークショーが定期的に開催されたら素晴らしいと感じました。


 
 
 
  [先代、先々代の三右衛門さんの作品類]

 

 

 






                                                    (山)





 
 
  

令和4年度企画展 『 十三代今右衛門展 』 自らの言葉とともに

2022年10月31日

有田観光協会 at 15:01  | Comments(0)





[色絵薄墨草花文蓋付瓶]2001(平成13年)



 

 現在、今右衛門古陶磁美術館では、昨年に引き続き、「十三代今右衛門展」が開催されています。今年は、予定されてます全三期の内の二期目で、昭和50年の十三代今右衛門襲名から最晩年までの四半世紀にわたる、円熟期の作品を中心に展示されています。
 
 今から二十数年前、十三代の最晩年期の作品類を観ましたとき、その草花文にしても、赤を中心にした文様にしても、既に現世を突き抜けた十三代独特の不思議な世界に捉われたのを思い出します。今回の企画展で、この色絵薄墨草花文蓋付瓶等をあらためて拝見しましても、やはり同じ印象を受けました。吹墨から薄墨、そしてそれらの吹重ねと発展成長された極みにこれらの作品があったのだとあらためて感じました。

 昨年一期目の展示では、十三代襲名前の草創期を中心に、伝統と自己表現の狭間で苦悩した若き日々の作品が展示されておりました。
 当時焱の博覧会であった講演を拝聴した折も、若き頃、福岡と有田を行き来する中にありながらも、古陶磁発掘等で感じた初期伊万里のラフなスタイルに心がホッとし、特に吹墨技法を鍋島の伝統の中に取り入れるという画期的な作品制作に到達されました。その後、人間国宝、そして晩年までとどまることなく成長され続けた氏の作陶姿勢を残された氏の言葉と共に感じられる、とても良い展覧会となっているように思います。

 十三代の深い吹墨や枯淡な薄墨の文様には、じっと眺めていると不思議と引き込まれ心が安らぐ瞬間があるようで個人的にも魅力を感じます。そんなことを思っていたとき、ふと十三代の次のような言葉に出会いました。

 ”作品というものは、その作品を見る人、持つ人が、その作品の中に美を見出し心がなぐさめられてはじめて、その作品は生きてくるのではないか” ”私の作品を見て心がなぐさめられると云われるとき、私は最高の気持ちです”

 本年の「十三代今右衛門展」は、12月18日(日)まで開催されています。当代十四代とはまた違った美の世界との出会いに、足をお運びになりませんか。


 










                                        (山)







 



  

日本伝統陶芸の粋!!  ~ 全国から集まった人間国宝等のやきもの ~ 九州陶磁文化館

2022年09月29日

有田観光協会 at 14:31  | Comments(0)
 
 
 
 全国の人間国宝等を中心とした数多くの作品類を、有田で一堂に観れるのは久し振りのようで嬉しい。
限られた時間ではあったが先日観覧した。
 1996年に開催された「世界焱の博覧会」で、全国の著名作家の作品類を観た記憶があり、それ以降ではないかと私は考えた。
あの時は、有田の三右衛門の作品類はもちろんだが、「備前焼中興の祖」金重陶陽、藤原雄、沖縄の金城次郎、萩焼の三輪休雪、12代中里太郎衛門(無庵)、京焼では江戸期ではあるが奥田潁川、仁清(野々村)はなかったかナ・・?、幾らかを思い出した。

 
 今回は、12月4日(日)までの期間中、佐賀県立九州陶磁文化館で日本工芸会陶芸部会50周年記念として、

   
        
         
        『未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ』 展




 が開催され、歴代の人間国宝の名品から新進作家の最新作まで全139点の素晴らしい作品類が展示されている。ここ九陶にて一堂に観覧出来るのは珍しく、皆様方にもぜひお薦めしたい。数点参考に記したい。



 
 
 [板谷波山 ≪葆光彩磁和合文様花瓶≫1914‐19年頃 MOA美術館蔵]

 板谷波山独特の光沢のない釉で、文様を柔らかく包んだ奥深い作品。門司の出光美術館等で幾つか観た記憶があるが、県外でしかなかなか見れないように思う。




 
 
 
 [中里無庵 ≪黄唐津叩き壺≫1966 東京国立近代美術館蔵]


 古唐津の伝統を復興し、叩き技法などに独自の作風を生み出し、唐津焼で初めての人間国宝の12代中里太郎衛門(無庵)作。




 

 
 
 [武腰 潤 ≪鴾相対蓮図磁篋≫2021 東京国立近代美術館蔵]


 九谷焼の基本色をアレンジし、独自の色彩世界を構築されているという。強い色彩のインパクト。






                                                 
                                               (山)




 

  

有田伝建地区に 、”高校生の感性が輝く!! " ~第17回有田ウィンドウディスプレイ甲子園展示中!!~

2022年08月17日

有田観光協会 at 18:51  | Comments(0)
 

 
 有田工業高校野球部の皆さん、夏の甲子園、本当にお疲れさまでした!!。コロナ禍の中、本当に今年は、春と夏と二度にもわたって有田の人たちに感動を与えてくれました。心より感謝です!!。本当にありがとうございました!!。
 
 
 さて、こちらも恒例の、高校生の若い感性が有田の街のウインドウを飾る、”有田ウィンドウディスプレイ甲子園”

 
 
 
 


 
 既に、ありたさんぽの’新着情報’でも紹介があっていますが、審査も終わり受賞も発表されていますが、もちろん現在、有田の伝統的建造物群保存地区では、それぞれの高校の生徒たちが頑張って飾り付けたウインドウがご覧になれます。そこでは、暑い夏にも爽やかな風が流れているようです。8月28日まで展示されていますので、ぜひ皆さまも若い風を感じてくださいネ。

 

 
 というわけで、私も少し見て回ってまいりました。でもなにせ、反射するウインドウ越し、なかなか全体を残せなかったのは残念でした。



伝統的なものを活かし、


                                                             ペアーベアーの祝福感。


そして、季節感。





で、’案内のかわいい表示’。



やはり、ブルーとレッドの対比が。




緑を残したイチョウの葉の新鮮。


食欲の・・。


ネコ。タコ。ワンコ類の愉快。

そして、ねこ好きには何とも。



色と白砂?のバランスの妙。


こちらもバランス。


暑中に涼、いや寒、そして宇宙。



甚だ主観で失礼。毎年ですが、今年も素晴らしい感性で本当に楽しませて頂き、ありがとうございました!!。





                                                (山)













  

とってもハッピーなこと、2点 !!。  ~~ 有田のハッピーニュース!! ~~

2022年07月25日

有田観光協会 at 23:41  | Comments(0)
 

 
 さきに、「ありたさんぽ」のピックアップでもご紹介があってましたが、
松浦鉄道の車内観光アナウンスを、”西浦ありさ”さんがなさることになり、
本日なんと、CV(キャラクターボイス)をなさっている声優の安齋由香里さんが
キルンアリタへ撮影に見えられました!!。
 安齋さんのお声は、有田では既に今年の有田陶器市ですっかりお馴染みになって
ますが、とっても可愛いく伸びのある本当に素敵なお声です。
 お見えになられたご本人さんも、まさにお声同様、とっても素敵な可愛いお嬢さまでした。
以前、安齋さんの大ファンという方が大阪からキルンにお見えになったこともあり、
キルン内のパネルの”ありささん”と写真におさまっておられてましたが、なるほど、
本当に素敵な方で、その魅力がよく分かったように思いました。

 有田町の初代観光大使でもある、”西浦ありささん”ですが、彼女のキャラクターボイスを
これからも素敵なお声で、有田と松浦鉄道双方を応援して頂けたら、とっても幸せだと思いました。
ますますの安齋由香里さんのご活躍をお祈り致します。
有田へのハッピー!!、今日はありがとうございました。


 
 


 



 
 そして、さらなる本日のハッピーは、皆さま既にご存知の、これです!!。


 
 

 
                   [号外紙の一部より]


 
 本日、有田工業高校が、春夏連続の甲子園出場を決めました!!。本当に素晴らしい。今年は何と二度も、
地元の生徒の甲子園を応援出来るなんてまるで夢のようです。本当に有田も、有田の私たちも、元気をもらえますね。
頑張ってください。応援します!!。
 有田への観光の大きな後押しを感じた、’二つの出来事’でありました。






                                                       (山)


  

長い間、有田へありがとうございました!!。 ~ ななつ星列車、有田へ最後のご訪問 ~

2022年06月20日

有田観光協会 at 15:22  | Comments(0)




 2015年3月より、毎週土曜日に有田駅に停車し、「ななつ星」とゆかりの窯元へのご訪問をなさっていた、ななつ星ご乗車のお客様方。その都度、観光協会のスタッフでご案内をさしあげておりましたが、本年、6月18日にて最後の有田へのご訪問となりました。約7年半近くに及ぶご訪問、本当にありがとうございました。








 

 この間、私たちキルンアリタのスタッフ、そして時に、レンタカーのスタッフも交え、微力ではありましたが、駅から街中へ向かう専用バスがキルンの近くに見えた時には、” ななつ星タオル ” をいつも掲げ、'スウィングでのお見送り’ をさせて頂いておりました。
 










またいつの日かご縁がありましたら、有田へのご再訪を心よりご期待申し上げます。









 ななつ星が大好きな小さな我が子の手を引いて、毎週入場券を求めホームで一緒に応援していた協会スタッフ。
その子も親より大きくなり、ななつ星最後の有田への雄姿を、共に駅に観に来てありました。
初めて列車が有田へ来てからの、数々の思い出は尽きませんが、誠にありがとうございました!!。
そして、今回のななつ星のご案内を最後に観光協会を去られました専務さん、本当に長い間ご苦労さまでした!!。






                                                      (中・山)








                                  










  

『第118 回 有田陶器市』 好評開催中!!

2022年05月04日

有田観光協会 at 11:48  | Comments(0)
 

 4月29日の初日の雨を除けば、好天に恵まれました三年振りの有田陶器市!!。
おかげさまで、駅周辺も多くのお客さまで賑わっております。明日5日が最終日です。お見逃しなく!!。








 中には、お安くなっているお店もいろいろありますョ~~!!。
 

 


 有田駅前より、無料シャトルバスも5コース出ております。発着場所は、JA伊万里有田出張所の反対側、佐賀銀行有田支店跡地です。

 





     






                                              (山)











  

帰って来ました、有田陶器市 !!

2022年04月24日

有田観光協会 at 12:02  | Comments(0)
 









 

 

 ついに動き始めました、待望の陶器市!!。
コロナ禍のために、この2年間、有田から遠ざかっていたリアルの陶器市。
 『第118回、有田陶器市』 の開催準備がココ、有田駅前でも進んでいます。
陶器市恒例の万国旗や、テントの設置等を目にしますと、有田っ子の血が騒ぎます。
ウェブの陶器市も同時開催となりますが、久し振りの有田最大の大型イベント。
コロナに細心の注意を払いながら、ぜひ皆さまにご来有頂きたいナと思います。














                                         
                                      (山)





 
  

センバツ出発 !!  ガンバレ、 佐賀県立有田工業高校 !!

2022年03月14日

有田観光協会 at 14:14  | Comments(0)
 
 
 
 さきに新着情報で案内があっていましたように、センバツへの出場が決まっていた春の選抜高校野球大会へ、遂に本日、有田工業高校が出発しました。9年前の夏の甲子園では、JR有田駅から電車で出発しましたが、今回はバスにて高校から出発されたようです。
 出発にあたってのインタヴューからは、「まずは一勝!!」との力強い意気込みが感じられ頼もしく感じられました。ぜひ、甲子園で有田魂を見せて頂きたいものだと思います。初戦は東京の国学院久我山で、3月21日の第1試合です。応援出来る方は皆で応援致しましょう!!。


 

          
                  ガ ン バ レ 有 工 !!






 
 







 







                                                                                                

                                           (山)












  

『 丹澤小雪 作品展 』 in KILN ARITA (part 2)

2022年03月10日

有田観光協会 at 15:20  | Comments(0)
 



 


 
 

 磁器で繊細な造形をされている丹澤小雪さんによる作品展が、一年振りで当キルンアリタにて現在開催されています。
 丹澤さんは、今年佐賀大学芸術地域デザイン学部を卒業されたばかりです。昨年の2月に当キルンアリタで一人展をされ、当ブログにてもご紹介をしていましたが、この度大学卒業にあたり今回新たに制作された作品類が展示されています。


 

 

 


 

 今回の作品は、その繊細な花びらの数々を器にあしらい、その器が水面に漂うなかで微かに触れ合いながら音を奏でて巡ります。
 大小の器の触れ合う音色は一様ではなく、まさに自然に任せた様々な音色からは磁器と自然が奏でる日本的な美すら感じられ、制作者の非凡な感性にただただ驚かされます。また、水底には鏡があつらえてあり丁寧に描かれた器の底の絵も見てとれ、それもまた見事です。
 静寂な中に静かな音色をお聞きにキルンアリタへおいでになりませんか。
 展示期間は未定ですが、当分の間設置されるそうです。

 

 
 

 


 
 
 
 
 
 ~ 時の流れ 水面に浮かぶように 水底を漂うように ~    丹澤小雪 「流れの話」より。





                                            (山)




 
















  

目に鱗、一見の価値 !!。磁器生産工業団地「内山」の特異性満喫。『そうだったんだ!有田内山まるわかり』 展、開催中!! 

2022年02月11日

有田観光協会 at 15:38  | Comments(0)
 
 

 


 
 
 
 現在開催中の上記展覧会を有田町歴史民俗資料館へ先日観に行きました。中心である有田内山地区の歴史、文化、建築物等の変遷を、平易かつ丁寧にひも解き、古い写真等も含め説明が尽くされ、極めて興味をそそる展覧会だと感じました。
 周知のように、有田内山地区は平成3年(1991年)に国の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)に佐賀県内で初めて選定され、本年度で30周年を迎え、それを記念しての今回の展示となっていました。
 
 
 そもそも、有田内山地区がどのようにして生まれ、江戸期や、それ以降のそこでの人々はどんな暮らしをしていたのか。全国的な一般的な江戸期等の暮らしを知ることはあっても、自分たちに身近な、この有田の地区での当時のライフスタイルを知り理解することはなかなか稀なものです。ところが、今回の展示は、平易ではありながら明確に説明が尽くされ、当時の有田の状況がかいま見えてきて、興味が尽きることなく少なからず興奮を覚えてしまいました。
 
 
 例えば地名で、泉山という地名があります。言わずもがなの日本で初めての良質の陶石が大量に発見された泉山磁石場を擁する場所ですが、1650年代頃までは歳木山(としきやま)と呼ばれていたようです。なぜ名前が変わったのか・・?
 或いは、江戸期、有田皿山の人は飯碗には陶磁器は使わなかったといいます。どうしてなのか?。さらには、内山地区では江戸期、川の中に大きな石を並べただけの「ぴょんぴょん橋」や、板張りの仮設橋である「ゆらゆら橋」と呼ばれるものが作られていて、安政6年(1859年)に作成された『松浦郡有田郷図』にも見られますが、それはいかなる理由からか? 有田の内山地区には偶然、明治、大正、昭和の建物が並んでいる箇所があり、それを見ると、その世代の身長の高さに応じて軒の高さが自然に建造されてたのだろうと考えていましたら、どうやらそれだけではなく、今回はっきりした根拠があったことも発見でした。本当に、目から鱗と実感させられました。もちろん、伝建地区選定後の30年間の建物の変遷、修築等の努力にも興味を抱かされ、その努力に頭が下がります。
 展示されてる写真の中に、大正13年のおくんち時、内山大樽の手塚家前で甲冑に身を包んだ子供たちの武者姿の列に目がとまったとき、他に比肩されぬようなその写真の中の本物感に、いかに当時この地区では、子供たちにまで質の高い暮らしが及び、営まれていただろうことかと想像されました。そういえば、『鍋島直正公伝』にあるそうですが、「有田・伊万里両郷は、佐賀領内において現銀収入をもたらす唯一の商工業地帯で、佐賀領中にて都府というべき商工業繁盛の地は有田・伊万里あるのみ」との言葉を想起させます。
 
 
 かつて江戸期の始め、田中村と呼ばれ家が数軒しかなかったという、この内山地区。資料館長さんのお話では、泉山磁石場の発見により、そこから西へ磁器生産に特化した工業団地を成立させていったというこの有田内山地区。400年以上にわたり磁器を作り続け、今なお同じ産業を現役で育みながら保存されいる、全国的にも極めて稀な地区。しかも江戸期の詳細な記載の『松浦郡有田郷図』(佐賀県立図書館蔵)の残存。いかに稀有で貴重な地区を我々有田は有しているか、この展示はあらためて再確認出来る良い機会ではないかと思います。
 
 
 この度4月10日までの展示延長がなされるそうですので、有田在住の方等でご興味のある方はぜひ歴史民俗資料館へ足を運ばれたらいかがかナと思います。なお、関連の冊子も作成、販売されてもいるようです。




 
 
[安政6年『松浦郡有田郷図』一部(県立図書館蔵)]



                                                                             

                                             (山)

 



  

キルンアリタ内、展示物等から。

2022年01月30日

有田観光協会 at 14:05  | Comments(0)
 





 ご存知こちら、有田駅前、キルンアリタ観光案内所です。
県内もオミクロン株等、”まん延防止等重点措置対象”となっておりますが、
目下のところは、「有田雛のやきものまつり」は2月5日(土)から開催予定となっております。
 さて、そういうなかでも観光の町有田では、観光情報の発信を懸命に模索中でもあります。
現時点での案内所内の展示等の幾つかをご紹介致しましょう。
 まずは、こちら。







  『ミリアッドベア』 佐賀大学 中隈佳奈さんが、作品を現在展示されております。目や手が焼物で出来ててとっても可愛いですネ~。今月中(1月31日迄)の展示となっております。

 
 

 

 
 
 
 
 

 有田を中心とした7市町である「肥前やきもの圏」のミニチュアの焼物を窯ガチャで購入出来ます。有田焼の他に、伊万里・鍋島焼、唐津焼、武雄焼、肥前吉田焼、波佐見焼、三川内焼で、まァ、何が出るか分からないのがガチャで、ドキドキ!!です。一回500円です。
 
 

 
 また、有田焼のアクセサリーのお店、cocosara(ココサラ)さんの、ヘアゴムのガチャもありますよ。窯ガチャの横に置いてありまして、これまた素敵です!!。同じく一回500円です。

 
 



 
 
 そして、ご存知、キルンアリタガチャのロングセラー、『有田焼町並みコレクション』。有田の伝統的建築物が全て染付磁器で制作されています。聡窯(そうよう)さんで販売されていて、たくさん集めて並べたら、一層魅力が増す人気のガチャのコレクションとなっています。こちらは一回1000円です。

 








 
 
 つぎに、こちらは、JRと共に乗り入れがあっています有田駅のもう一つの鉄道、松浦鉄道(MR)の広報担当の ”西浦ありさ”さんが、有田町とコラボして『有田町初代観光大使』として、この度誕生の運びとなりました。そのパネル、ポスター等をキルン内に、所狭しと掲示しています。  
 九州内人気投票一位に輝いた彼女を、皆さん応援してくださいネ!!。



 












                                                                         
                                             (山)







 
 



 



 
 






 

  

新春の夜明けは、快晴なり。

2022年01月02日

有田観光協会 at 11:28  | Comments(0)



[令和四年元旦、早朝]



 
 明けましておめでとうございます。キルンアリタ観光案内所です。新しい年、令和四年は初日の出を拝める晴天の有田となりました。昨年、一昨年は、新型コロナ禍で厳しい年を過ごしました。そして、また新しいウイルスの懸念もありますが、やや落ち着きを取り戻しつつあるようにも思われます。予断は許されませんが、願わくばこの元旦の晴天のように、新しい年が明るい一年となることを願わずにはいられません。
 案内所は本日2日より業務を開始致しました。昨年より少しでも多くのお客さまをお迎え出来たらと切に願っております。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。



                                                      
                                  (キルンスタッフ 中尾・山口)







  

本年も一年間お世話になりました。 ~キルンアリタ観光案内所~

2021年12月29日

有田観光協会 at 11:55  | Comments(0)




 
 
 一年がまたたく間に過ぎ、2021年も残すところ3日となりました。
今年こそはコロナも落ち着きを取りもどすんじゃないかと一年前には願っておりましたが、
どうやらまだまだ予断を許さない状況下に今もあるようです。
 この一年、スタッフもマスク、スクリーン下でのご案内で、充分明瞭にお伝え出来なかったんじゃないかと
懸念しておりますが、新たなウイルスが今後落ちついてくれることを再度願うばかりです。
 
 こちらのキルンアリタ観光案内所は、年末の31日と翌、元日は休業の予定となっております。
何卒よろしくお願い申し上げます。なお、その他の年末年始の有田の営業状況は、ありたさんぽの新着情報
どうぞご参考くださいませ。
 この一年間誠にありがとうございました。


                            
                              
                              (キルンアリタ観光案内所 中尾・山口)


 



  

【有田ガイド、秋の第三弾!!】 本邦初、「古九谷が焼かれた里」を歩く!!。有田黒牟田・応法ツァー、サンタもお出迎え。

2021年11月28日

有田観光協会 at 14:10  | Comments(0)
 

 
 
 

 
 
 
 
 有田の黒牟田地区にあります、国史跡『山辺田(やんべた)古窯跡』

平成25年から28年にかけ、その麓の南面の大規模な発掘により(山辺田遺跡)、

かつて「古九谷」と呼ばれていた色絵の陶片が数多く発掘され、そこで赤絵窯の遺構が

確認された事により、「古九谷」と呼ばれてきた初期の色絵の焼物は、この地、有田産である事が

学術的に確定致しました。

 
 
 
 
 



 
 泉山の磁石場で良質の磁石鉱が発見される前から、唐津焼の陶器を焼いていたこの有田の西部地区は、

その高い技術力で、来るべき大皿の製造へと踏み出した大窯業地でもありました。

第17回秋の陶磁器まつり協賛、ガイドと共に歩く黒牟田・応法地区散策ツァーに、ぜひ、よろしかったら

ご参加ください。

 この地の年末の風物詩ともなっている煙突に登っているサンタさんにも、数多く出会えますよ!!。


 
 
 


 
 
 
  
 ※なお、ガイド終了後には、窯元のお座敷でお食事。お食事後持ち帰りができる「特製陶彩弁当」です。

 【日程】 2021年12月12日(日) 10時20分~12時00分 / 陶彩弁当の昼食 12時~13時

 【集合場所】 黒牟田まちなみ集会所    詳細はコチラをご覧ください。




                                            
                                              (山)









 








  

有田駅前、キルンアリタ観光案内所から ~秋の陶磁器まつり、プレ期間中 ~。

2021年11月10日

有田観光協会 at 16:15  | Comments(0)
 


 
 

 
 目まぐるしく変わる秋の一瞬を捉えた、好天の有田です。有田の玄関口、有田駅。
ご存知その駅前にありますのが、複合施設「キルンアリタ」で、観光案内所、レンタカー、カフェ&ベーカリー(週末、金土日営業)が入っています。

 天へ向かって上る、江戸期の”登り窯”をイメージしたユニークな形です。

 

 
 カフェ&ベーカリーの名称はLampe(ランプ)で、まさにそのランプが印象的。




 恒例の「秋の有田陶磁器まつり」のメイン期間(11月19日~23日)に先駆け、先月より土、日、祭日にプレ期間として様々なイベントが実施されています。


 



 こちらキルンでは、有田駅前の店舗の催しの一環「昭和の逸品展」での昭和の往時の”製氷機”の展示や、町歩き「よくばりチケット」等も販売しておりますョ。



 
 
 そしてまた、「秋の陶磁器まつり」のイベント期間中限定の、ゾンビランドサガ、 リベンジデジタルスタンプラリーも、こちらキルンアリタ観光案内所で実施中です。遠くは岐阜、広島等からもファンが見えています。こちらは11月23日までの期間限定ですので、是非お立ち寄りください!!。

 


 

 さして、さらに11月5日(月)から、”肥前窯業圏の周遊パスポート『ななぱす』が、当キルンアリタにて販売されます。県内の唐津市、伊万里市、武雄市、嬉野市、有田町、そして長崎県の佐世保市、波佐見町で産地ならではのお得な施設を利用できる周遊パスポートです。このパスポート、有田町内では他に、伝統文化の交流プラザ有田館にても発売されます。詳細はコチラをご覧ください。










                                                                             
                                                                              
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【 有田ガイド、秋の第二弾!! 】 タモリさんの、有田での足跡をたどる旅!!    その名は "ブラアリタ”

2021年10月24日

有田観光協会 at 14:45  | Comments(0)


 
 
 NHKの人気番組で、タモリさんが歩いた有田の名所を有田観光ガイドがご案内する企画、

      
       
      ”ガイドと共にブラアリタ”


 
 約400年前、有田焼の原料となる陶石が日本で初めて発見された奇跡の山、「泉山磁石場」から、江戸時代に赤絵職人が集められ住んでいた「赤絵町」まで、地元ガイドの楽しくタメになる話をお聞き頂き、ご案内をさし上げます。この、スペシャルなガイドツァーにぜひご参加ください。


  

 
  日  時:11月6日(土)・7日(日)・13日(土)・14日(日) 13:30~15:00
  コ ー ス :泉山磁石場・トンバイ塀・赤絵町など、約1.5㎞ 歩きます。
  集合場所:泉山磁石場
  料金1000円(コーヒーとお菓子券付)
  各日10名(最少催行4名) ※3日前までの事前予約制 ※定員になり次第受付終了
 【予約・問】 有田観光協会 0955-43-2121

 


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◎好評により定員に近い期日もありますが、キャンセル等もございますので、3日前までに期日ごとにお問い合わせくださいませ。



                                             






  

【有田ガイド、秋の第一弾!!】 松浦鉄道の旅 『 レトロン陶都ものがたり 』、参加者募集中です!!。

2021年09月30日

有田観光協会 at 10:31  | Comments(0)
 
 
 
 

 
 
 
 新着情報でも詳しくご紹介をされていましたが、西松浦郡有田町を起点に伊万里市を経由し、長崎県松浦市まで行って、また有田へ戻る 『~つなぐ列車~ レトロン陶都ものがたり』日帰りの旅。両、松浦間を結ぶ列車はご存知、「松浦鉄道」。有田から伊万里までの経路間は有田のガイドがご案内し、伊万里、松浦間は伊万里の案内の方がご案内されます。

 
 有田、伊万里間に限りますと、まさにこの道は有田から伊万里へかけ、やきものが運ばれて行った古伊万里(江戸期の有田焼)の道。そして、明治以降、様々な歴史を育んだ道。蒸気機関車が走っていた頃をご存知の方も、そうでない方にも、どこか懐かしさを誘うレトロな列車、レトロン号。山間の有田と海の伊万里を巡る小さな旅。遠くまで行きがたいこの時期ですので、地元の歴史、自然に浸りながらの、’のんびり旅’にお出かけになられませんか?
 

                                      
                      期   日 10月22日(金)  11月3日(水・祝) 
                      集合場所 キルンアリタ観光案内所(松浦鉄道 有田駅前)
                      時   間 10:00集合 14:15頃解散
                      旅行代金 8800円(列車運賃、弁当、デザート含む)
                      定   員 各日20名(最小催行12名)満席になり次第終了
                      【予約・問】JTB佐賀支店 TEL 0952-23-7180 チラシ詳細情報




         
                                            
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大人ガイドも驚嘆、若き有田のメッセンジャー!! ~ 有田まちなか案内ジュニア隊 ~。

2021年08月25日

有田観光協会 at 15:16  | Comments(0)




     今年の案内か所の一つ、唐船城(絵・富永商太氏)
 


 有田焼創業400年をきっかけに誕生した、『有田まちなか案内ジュニア隊』。
誕生から既に5年。初代の隊員は既に高校二、三年生とか。
コロナの昨年と今年は残念ながら、従来案内していた秋の陶磁器まつりでのリアルでの案内は、
撮影後のネットでの発信へと切り替わっています。
でも、今年も元気な小学五年と六年生が案内ジュニア隊に応募してくれてます!!。
 有田駅と唐船城の案内について、私も今回少しお手伝させて頂きました。

 
 思い出しますのは、ジュニア隊誕生間もない秋の陶磁器まつり。確か泉山磁石場でのこと。
予約のお客様をご案内して来たガイドの私は、有田の次の案内か所、泉山磁石場に到着。
すると、その場所でジュニア隊の女の子がそこに居て、逐次訪れるお客さまの方々へ案内をしています。
 「良いタイミングですので、ぜひお聞きください。」と、そこでの案内を彼女へ託しました。

 
 一瞬にして私はポカ~ンとなって、お客様と一緒にその見事な案内に聞き入ってしまってました。
若々しさはもちろんのこと、言葉の明確さ、滑舌の良さ。そして説明の分かりやすさ。多くのお客さまから
拍手が沸いておりました。その直後の私のガイドに、”活”を入れてくれたのは云うまでもありません。
 同じ内容の案内でも、少年、少女の案内となりますと、当たり前ですが私などとは違った清新さがあります。
 今年もネットでのご案内となりますが、ぜひ熱い子供たちのメッセージに注目し、エールを送りたいと思います。
 ガイド中の画像は、10月に有田観光協会のホームページ「ありたさんぽ」とYouTubeで公開予定です。

 

 
  元気はつらつ!!、今年の 『有田まちなか案内ジュニア隊2021』




                                           
                                        (山)






 




  

 『有田の川さらい』は、"有田の歴史の川さらい"。

2021年08月05日

有田観光協会 at 14:17  | Comments(0)









 
 去る8月3日に、有田町(歴史民俗資料館)主催の、”ベンジャラを探そう”、『歴史の川さらい』 の催しに行ってきました。これは、夏休み期間中、小学生を対象とした恒例行事の一つであり、昨年は新型コロナの影響だったでしょうか、開催が見送られていました。歴史民俗資料館のお手伝いをするボランティア組織、’れきみん応援団’の一人として、私もお手伝いさせて頂いた次第でした。
 以前は、旧跡地にありました観光協会の2Fで資料館の方より事前学習や注意点等を受けた後、現地まで歩いて向かっていましたが、観光協会の移動等で今回は使えなかったこともあり、事前に資料館でその学習を受けて、生徒、ご父兄と共に、バスにて現地へ向かったのでした。
 
 
 有田の方はご存知の方も多いのですが、ベンジャラとは焼物の破片(陶片)で、400年の長き有田の歴史の中で割れたりして破棄されたものが街中に数多く残っています。特に川原には長年の雨等で流されて堆積されているものが多くあり、図録等では未見のデザインや絵柄の文様が見つかったりして、子供たち以上にわくわく感に包まれる大人の方々もいるわけで、単に小学生のみならず大人も高揚感が得られる催しとも云えるかもしれません 。資料館の村上館長さんのお話として以前のこのブログにも記しましたが、土中に堆積しているベンジャラは風雨等の自然の脅威に晒されて残らないものがありますが、逆に川中は安定して残ってることもあり、現に数年前に、完品だったら1000万円もの名品と云える陶片を拾った小学生もいて本当に驚かされたものでした。
 子供たちによって見つけられたベンジャラは、その場で村上館長さんの時代判定により、制作された年代の古い順に区分けされて各人がもつカードに点数が書き込まれます。古いものほど点数が高くなり、その合計点数により、後ほど資料館に戻ってから表彰などを受けられるのでした。子供たちによって見つけられたこれらのベンジャラは、秋の11月に歴史民俗資料館東館で展示公開される予定です。

 
 ご父兄の方とのちょっとしたお話の中で、ご父兄がおっしゃったのは、「子供たちを交えてこういう催しが出来るのも、有田だからこそですよね~」と。本当にそうですねとお応えしましたが、改めて実際そうだと強く思いました。400年にわたって有田はずっと焼物を作り続け、それらの遺物が現にこの地に残っていることの奇跡。そしてその時代区分が10年単位で判別できるほどの研究が積まれてきていることの驚き。その時代判定を瞬時になさる研究者の方と共に、この『歴史のかわさらい』を体験出来るという幸せ。
 あらためて、有田の焼物の歴史がもつ懐の深さと、それらを体験出来る私たちの幸運を思った次第でした。そして、今後もこの催しが続けられれば、町内の多くの小学生が参加し、自分の町の素晴らしさを知る良い機会となればナと思います。
                                       
                                      (画像は旧画像です。)
          
                 
                
                 
                 [※ なお、陶片の無断発掘・採取は、文化財保護法で厳禁されています。]

                       
                                                                              
                                             
                                              
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